吉野 貴洋 店長(ぷらっトリア Seep(シープ))のインタビュー

ぷらっトリア Seep(シープ) 吉野 貴洋 店長

ぷらっトリア Seep(シープ) 吉野 貴洋 店長 TAKAHIRO YOSHINO

15歳から「食」の世界に。2021年8月、地元横浜で『ぷらっトリア Seep』をオープン(相鉄線「天王町駅」より徒歩3分)。

地に足をつけ、地域のみなさんに喜んでいただけるお店を

「遊んでばかりいないで、バイトくらいしなさい」と母に声をかけられ、近所の焼肉屋さんでアルバイトを始めたのが15歳の時。以来、食の仕事に携わり続け、今年で33年になろうとしています。その間、現場はもちろん、本社での勤務も経験しました。少し大きな規模のお店になると、ステップアップしていくんですね。ホール側だとスーパーバイザーやマネージャーだったり、私のように料理人だと、商品開発という道があります。私のモットーは「お皿の向こう(お客様)だけではなく、お皿のこちら(生産者や取引先)の笑顔も考える」というもの。商品開発で各地の生産者にお会いしていくうちに、このような考えが出来上がっていきました。生産者はみなさん、苦労されているんです。「苦労」=「こだわり」ですから、そんなお話が聞けると、ピックアップしたくなるんですね。様々な立場を経験したことが、いまの私につながっている気がします。

『ぷらっトリア Seep』は2021年の8月にオープンしました。もういい歳ですから、「小洒落た店じゃなきゃ嫌だ」なんて気持ちはまったくありませんでした(笑)。地元の横浜で、地に足がついたお店をと考えたのです。だからというわけではありませんが、内装は自分たちで手がけたものも多いんです。表の看板がそうですし、吊り戸棚もそう。気をつけたのは、きれいに見えること。お客さんが気持ちよく楽しめるように、ただモノを配置するのではなく、もう1つ先に気を配っているつもりです。

イタリアンという枠を超えた「ぷらっトリア」

20種類のメニューにあるパスタは大変好評をいただいています。パスタは私自身、大好きですからね(笑)。お店は、トラットリアの遊びで、ぷらっと入れる「ぷらっトリア」と名付けましたから、その意味ではイタリアンのお店ではあるんです。ただ、私のベースはフレンチです。はじめにフレンチの修行から始め、そこからイタリアン、スペイン料理、和食、等々を経験してきました。例えばソースはフレンチがベースになっているところがありますし、魚のおろし方で言えば、これは和食。和食ではお砂糖のことを「あま」と言いますが、「あま」を入れると、味がバシッと決まることがあるんですね。イタリアンという枠にこだわらず、様々な技法を柔軟に取り入れた形になっています。

お店の雰囲気にしてもそうです。格式張ったお店である必要はないと思っています。いわゆる高級フレンチも経験してきましたが、ドレスコードやらなんにしても、こちらのような普段使いのお店では食べる人も作る人も疲れてしまいます。肩肘貼らず、みなさん思い思いに楽しめるようなお店にしていきたいですね。

詳細なデータに基づくカウンセリングでベストなプランをご提案

「地域に必要とされるお店」が当店のコンセプトです。例えばですけど、もう看板はおろしてしまっていても、終電で帰ってきた人が「一杯だけ飲みたい」ということであれば、ワンドリンク提供するとか。それから、これは実際にあることですが、常連のお客様から「娘の誕生日に家族が集まるので、オードブルを作って欲しい」と頼まれ、準備をしてお渡しすることもありました。お客さんが喜んでいただけるなら、それでいいと思うのです。何かお手伝い出来ることがあれば、お手伝いしたいんですね。

これでもまだ若い頃はですね、「俺の料理、すごいだろ」としか思ってなかったんではないでしょうか(苦笑)。それが歳をとってきて、いろんなものを見ていくうちに、人と関われること自体がありがたいことと思うようになってきました。誰かに喜ばれることであれば、じゃんじゃんやっていきたいですね。

すべての面において「圧倒的」でありたい

個人としてのコンセプトは、「圧倒的」です。味はもちろん、コスパもです。お値段については、自分で食べてみて、飲んでみて、妥当と思える値付けをさせていただいています。これまで様々なお店で働き、多くの料理店を見てきた経験を生かせているのではないでしょうか。「味」については、これはもう圧倒的でなくてはなりません。ですから、誰も見ていないところで、もうアホみたいに仕事をしていますよ(笑)。「そんな細いことまでやるの!」っていうくらいですね。私もいい歳ですから、それは疲れることです。でも、手を抜くわけにはいきません。なぜなら、人様の口に入るものですから。電信柱に登って電線を張る仕事をしている友人がいます。彼らが汗水流して得たお金をいただくわけですから、そこは絶対に妥協できないですよね。

地域のみなさんへメッセージ

奥には家族向けの半個室があり、カウンターもあって、入り口には趣味のDJブースも設置しています。お料理も含め、様々な人の何かに引っかかるお店ではあると思うのです。あれが食べたい、これがやりたい。なんでも結構です。出来ることはやらせていただきますし、みなさんに好きなように楽しんでいただけるお店を目指していきます。

 

※上記記事は2022年7月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

ぷらっトリア Seep(シープ) 吉野 貴洋 店長

ぷらっトリア Seep(シープ)吉野 貴洋 店長 TAKAHIRO YOSHINO

ぷらっトリア Seep(シープ) 吉野 貴洋 店長 TAKAHIRO YOSHINO

  • 出身地: 神奈川県
  • 趣味: DJ、DIY、スニーカー収集、川遊び、車いじり
  • 好きな映画: 『ワイルド・スピード』
  • モットー: 「お皿の向こう(お客様)だけじゃなく、お皿のこっち側(生産者や取引先)の笑顔も考える 」
  • 好きな音楽: アーティスト:R&B、ヒップホップ/マイケル・ジャクソン、アッシャー、SWV
  • 好きな観光地: 川越

INFORMATION