堀井 大輔 所長(キング)(横浜市放課後児童クラブ Kid's hug(キッズハグ))のインタビュー

横浜市放課後児童クラブ Kid's hug(キッズハグ) 堀井 大輔 所長(キング)

横浜市放課後児童クラブ Kid's hug(キッズハグ) 堀井 大輔 所長(キング) DAISUKE HORII

1972年横浜市中区生まれ。1993年、美術大学の短期大学部グラフィックデザイン科卒業。数社のデザイン事務所に勤務後、大手文具メーカーの総合カタログ、美術館のポスター、パンフレット、大手航空会社の中吊り広告などを制作。2013年、横浜市中区に「Sunny graphic design」を設立。2021年天王町の学童保育「Kids hug」の所長に併任。

子どもと地域を繋げる青少年指導員から学童所長へ

以前から子どもが好きだったので、PTAの副会長や青少年指導員、地域の縁日など、地域の子どもが繋がる活動をしてきました。2021年1月末、仕事仲間の吉田が、学童を立ち上げる話が持ち上がりました。きっかけは、吉田が経営している整体院の患者様が、「子どもが通っている学童が閉鎖し困る」と言った一言でした(笑)。吉田から、「パソコンがあればどこでも仕事ができる堀井さん、所長をやってくれないかい?」と言われ、責任重大ではありますが、子どもと関わる仕事もしたかったので、本業のグラフィックデザインの仕事をしながら引き受けることにしました。内装も自分たちで手作りし、構想から約2ヶ月後の2022年4月に「kid's hug」をオープンさせました。

学童が始まり、子どもたちが安心してのびのび過ごせる様、スタッフと供に空間提供する事で、「ここに来ると落ち着く、楽しい」と子どもたちも言ってくれ、保護者の方が迎えにきてもなかなか帰りたがらない子どももいます(笑)。

体験型学童を掲げ、さまざまなプロフェッショナルを講師として招く

kid's hugが目指しているのが”体験型学童”です。子どもたちにはスマホの画面からの知識だけではなく、子ども達自身がさまざまな体験をして知識を持ってほしいと思います。そして、たくさんの体験の中から自分が楽しめるもの、好きなものを見つけて色んなことに興味を持ってもらいたいですね。多種多様なプロフェッショナルの方々を知っているので、その方達に学童に来ていただき、子ども向けにお話や体験学習などをお願いしています。春休みは、南極調理員として1年半働いていた方に来ていただき「南極ってどんなところ?」「南極ではどんなご飯を食べるの?」と1年生でも分かりやすいようにお話いただきました。子どもたちもTVでは言っていない話も聞けて、とても面白がっていました。写真や地球儀でしか知ることができない南極を身近に感じられたと思います。他にもワークとして手話や、近くにあり、デザインのクライアントでもある横浜たにやさんに明太子を漬けに行ったりと色々なイベントを組んでいます。子どもたちにはこれからの人生で役立つことを体験させたいと思っています。

子どもたちも「自分で何かをやりたい」「色んなことを知りたい!」

子どもたち自身も、自分で何かをやりたいという気持ちが強いので、その好奇心を増やすきっかけを考えています。例えば、当学童では、戸塚に農園を借りているので、夏休みなど1日学童で過ごすときは農園に行くこともあります。”Kid's hugファーム”と呼んでいて、落花生やナス、お芋など色んな野菜を植えています。収穫した野菜をお味噌汁の具に入れ、みんなで食べ、子どもたちは本当に楽しそうにやっています。天気が良い日は公園に行ったり、少し疲れているときは部屋のなかでのんびりと絵本を描いたり。いつも友だち同士おしゃべりもして、のびのびと自然体で過ごしています。学校から帰宅した時は、まず宿題をしてから遊ぶ様にし、長期休み中は学習の時間も設けています。最近は在宅ワークも増えてきていますが、より仕事に集中できる様、"ショートコース"でも保育を受け付け、短時間でも楽しめる様なワークや遊び空間を作る様に心がけています。「これをやってみたい」、「もっと色んなことを知りたい!」というきっかけが得られると思います。また、同じ学校の子だけでなく隣の小学校の子とも知り合いになれるので、学校や家庭とは違う地域の子どもたちの居場所にもなると思います。

もっと地域と子どもたちが繋がる活動を

2021年に学童をオープンさせたばかりなので、生徒数をもっと増やしていきたいですね。まだ当学童のことを知らない地域や保護者の方々もいらっしゃるでしょうから、たくさんの方にkid's hugを知っていただきたいと思います。子ども達が増えれば、また活動の幅も広がります。これまでも、子ども達がワクワクする活動をしてきましたが今後もさらにたくさんの体験を子どもたちにさせていきたいと思います。子どもたちと地域との繋がりをつくる体験や活動をしていく学童でありたいと思います。近くに商店街があるので、お散歩がてらお店の人と話をし、色々な仕事を身近に感じることも大きな経験になると思います。

”先生と生徒”ではなく、”親戚”のような身近な存在として

kid's hugでは楽しいだけではなく、危ないこと等はもちろん注意します。時には叱るときもあります。なぜやってはいけないかをしっかりと説明し、皆が楽しい時間を過ごせるよう心がけています。スタッフも子育て経験者が多く、私も2人の子を育てあげました。ここでは”先生と生徒”という関係ではなく、”子どもたちとその親戚の人たち”というような身近な関係でいたいと思っています。長期休みは子どもたちの利用も増えるので、保育学科の学生さんにお手伝いに来てもらう事もあり、子どもたちも楽しみにしています。「自分らしく過ごせる学童」を目指しています。

 

※上記記事は2022年5月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。

横浜市放課後児童クラブ Kid's hug(キッズハグ) 堀井 大輔 所長(キング)

横浜市放課後児童クラブ Kid's hug(キッズハグ)堀井 大輔 所長(キング) DAISUKE HORII

横浜市放課後児童クラブ Kid's hug(キッズハグ) 堀井 大輔 所長(キング) DAISUKE HORII

  • 出身地: 横浜市中区
  • 趣味: スポーツ観戦、ものづくり
  • 座右の銘: 刻石流水
  • 好きな音楽: レゲエ、70年代ソウル
  • 好きな映画: 『007シリーズ』『ロード・オブ・ザ・リング』
  • 好きな場所: 山下公園、元町

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