比田 亨 マスター（陽のあたる坂道)のインタビュー

食べることが大好きでこの道に

進路を決める時期は、グルメブームの最中にありました。『料理の鉄人』という番組もありましたし、なにより『美味しんぼ』がありました。食べること自体、大好きだったものですから、料理人の道に進もうと考えたのです。中野のホテルに就職し、当初はフレンチを志望していましたが、「人が足りない」という理由で日本食に配属されました。その後、ひと段落して当初の希望通りフレンチに配属されましたが、のちのちのことも考えますと、和食とフレンチを経験できたことで、幅は大きく広がったと思います。ホテルを辞したのち、社員食堂とフルーツパーラーに勤務しました。後者については、新規オープンのお店の立ち上げから参加していましたので、経験という意味でも貴重でしたね。
そして、2022年4月に『陽のあたる坂道』を継承開業することになりました。もともと、私のパートナーがオープニングスタッフとして先に入っていて、前オーナーからお話をうかがい、「一緒にやろう」となったのです。

ランチ、カフェ、お酒。様々なシーンで楽しんでいただければ

11時にオープンでクローズが22時。ランチはオープンから15時までで、サラダとドリンクをセットにしてランチメニューを提供しています。ディナータイムなどは特に定めていません。15時以降は、カフェ利用の方、お食事の方、お酒の方、いろいろですね。以前のお店からの常連のお客様も多いですし、ご夫婦やご家族、カップルでの来店が目立ちます。お昼時は女性1人での来店も少なくないですね。お酒については、2、3人でのご利用が多いでしょうか。みんなでワイワイガヤガヤ、というケースはそんなに多くないですね。お食事を楽しみ、そのままお酒を2、3杯、というご利用が多いイメージです。

美味しいのは当然のこと。そこにプラス、少しでも体にいいものを

お料理はベースがイタリアンで、そこに一般的な洋食メニューであるナポリタンやオムライスが加わっているという形です。人気のメニューでパッと思いつくのは、自家製のミートソースが自慢のボロネーゼ。それからハンバーグです。自家製という意味では、デザートも全てそうです。レギュラーメニューとしてガトーショコラやプリンが置いてあり、最近人気なのが、「信玄パンナコッタ」です。パンナコッタにきな粉が掛けてあるお品ですが、黒蜜で食べると信玄餅のような風味がありますので、ネーミングもそのようにしました。レギュラーのガトーショコラはグルテンフリーで、小麦粉を使っていません。きな粉については、北海道産のものを使っています。少しでも体にいいものを、というのはデザートにも共通した考えです。

普段使いをしていただけるお店に

普段使いをしていただきたいんですね。そのため、お値段をできる限り抑え、その上でご満足いただけるものを、と考えています。ランチを週に何度か、夜も週に1回。そんなご利用の仕方も少なくないのです。様々なシーンで気兼ねなく利用いただけるお店が目標です。
常連のお客様も多いですし、中には独身の男性もいらっしゃいます。そもそも、女性のお客様は健康面に気を使っておられる方が少なくないですよね。私たち自身が健康志向ということもありますけども、少しでも体にいいものを、ということがキーポイントになっています。ハレの日のご馳走で、たまに食べるものであれば少々体には目をつぶって、ということもあるかもしれません。ですが、私たちは普段使いをしていただきたいわけですから、毎日召し上がっていただける方々のことも考慮し、材料面から体にできるだけいいものを、ということをコンセプトとしてお料理やデザートを提供しています。

地域のみなさんへメッセージ

最大8名でおすわりになれる誕生日席のご用意も可能です。貸し切りもできますので、お電話でお問い合わせください。少し前、「お絵かき教室をしたい」と場所を探しておられるお客様がいらして、教室に場所を提供したこともございました。地域の方々の少しでもお役に立っていきたいと考えておりますので、私たちに可能なのことでしたら、何なりとご相談ください。
コーヒー1杯、お酒1杯でも気軽に使っていただけるようなお店です。家感覚といいますか、ご自宅とは別のもう1つの自分スペースとして、どうぞお気軽にご利用ください。

※上記記事は2022年12月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。