鮮魚ハリマ 寺坂 悦郎 代表 ETSUROU TERASAKA
都内の鮮魚店にて10年間の修業を経て独立。現在は二代目とともに店を切り盛りするほか、上星川商店会の会長も務める。(相鉄線「上星川」駅より徒歩2分)
都内の鮮魚店にて10年間の修業を経て独立。現在は二代目とともに店を切り盛りするほか、上星川商店会の会長も務める。(相鉄線「上星川」駅より徒歩2分)
まだ若いころ近所に“魚屋さん”が住んでいて、「何だか楽しそうだな」「自分もやってみたいな」と思ったんですね。その方が東京で仕事をしていたので、私もそちらで勉強させていただいて。10年間の修業を経て独立し、食品スーパーの一角に鮮魚店をオープンさせました。
スーパーのテナントを4年、緑区の鴨居で5年ほど営業し、上星川のほうへ移って来たのは2000年頃だったでしょうか。以前からあった魚屋さんの後を引き継ぐような形で店の営業をスタートさせました。
ここは上星川駅へと続く商店街の中ですから、人通りが多い一方でスーパーさんなどの競合店も少なくありません。そうしたなかで『鮮魚ハリマ』を長く続けて来られたのは、ほかにはない品ぞろえであったり、お客様との会話であったり、何よりも「お客様に喜んでいただきたい」という気持ちがあったからでしょうか。
最近は息子が頼れる二代目としてサポートしてくれているおかげで、上星川商店会の会長としての活動や、保土ヶ谷区全体を盛り上げていくような取り組みにも力を入れています。
お店に来てくださるお客様は、ご家庭の台所を預かる主婦の方をはじめ、居酒屋さんなど飲食関係の方も少なくありません。今はスーパーなどでも手軽に鮮魚が手に入る時代ですが、当店では単にパック詰めの魚を並べるのではなく、たとえばシジミやアサリといった貝類は水に浸して鮮度を保ち、牡蠣や帆立は殻付きのものをご用意しています。
また、新鮮な魚介に合わせておすすめの食べ方や調理法をご提案するなど、お客様とのコミュニケーションも大切にしています。毎日、新鮮なものを仕入れて販売して……という繰り返しですけれど、ネットの書き込みなどでお客様の喜びの声を見つけたりすると、それだけで嬉しくなりますね(笑)。
この場所に店を開いて20年以上、上星川商店会の会長を務めて10年以上が経ちました。鮮魚を目利きして仕入れ、販売する……といった本業はもちろん、今はこの商店街を盛り上げ発展させていくことも私の大事な仕事になっています。
上星川商店街では、春にイベント盛りだくさんの「さくらまつり」を開催するほか、お子さんに向けた「職業体験」や「スタンプラリー」も企画しています。今のお子さんはスーパーで買い物するのが当たり前になっているかもしれませんが、防犯などの意味からも地域のコミュニティを大事にしていきたいと考えています。
今の時代、私たちのような町の魚屋は“絶滅危惧種”のような存在かもしれません(笑)。でも私たちはお客様に喜んでいただけるように「いいものを安く」という気持ちで仕事をしていますし、お客様の期待を裏切らないラインナップをご用意しているつもりです。
これから先も、私から息子へとバトンを引き継げるようしっかり頑張っていきたいと思います。みなさまに気持ちよくお買い物していただけるように、魚臭さのない清潔な店づくりを心がけていますのでぜひ足を運んでみてください。
※上記記事は2023年3月に取材したものです。
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