持丸 秀幸 シェフ（天王町ワイン＆キッチン RUSH)のインタビュー

食べることが好きで料理人の道に

もともと小さいころから食べることが大好きだったんです。母親が料理好きだったので、その影響で小さいころはよくデザートを作っていましたね。工業高校に進学して、いったん料理からは遠ざかったんですけど、溶接とかエンジンとかあんまり響かなくて。食べる方がいいなと思ってしまったこともあり、だったら料理人になろうと卒業後に専門学校に進学しました。すごく単純な話なんですけど、小学生のときにフレンチレストランに連れていってもらったことがあり、それがすごく衝撃的だったんです。おいしいし、きれいだし。それでまずは、フレンチを目指すことに。横浜の外資系ホテルで6年ほど勤務したあとに個人店のフレンチで10年。その後、この「RUSH」に。自分の先輩シェフが働いていたご縁で転職したんですが、「RUSH」は自分の好きな料理を試せる場所だなと感じています。

食材へのこだわりが一番の強み

食材へのこだわり、というのが当店の一番の強みだと思います。ここまで本格的な食材を使った料理を提供しているレストランって、なかなかないんじゃないかなと。働き始める前、最初に食べに来たときにびっくりしたんですよ。自分が当時働いていたフレンチレストランよりいいものを使ってるなと思って。バターで言うとカルピスバターとか、こだわりがすごいなと感じました。その部分は自分がシェフになってからも変わっていません。お客さまは皆さん、舌が肥えていらっしゃるから生半可なものだとバレてしまいますしね。あとは、お子さん連れにやさしいというところも特徴です。自分も子どもがいますが、家族で出掛けるとなるとファミレスなどに行きがちですけど、当店は子連れも大歓迎。とてもいい空間だなと思っています。

食事でもお酒でも満足できる豊富なメニュー

ご家族連れや食事目当てでいらっしゃる方にも、お酒を飲みに来られる方にも満足していただけるよう、さまざまなメニューを用意しています。グランドメニューのほか、季節のメニューとして月替わりのものもありますし、最近前菜盛りを豪華にリニューアルしました。フレンチにいた経験から、キッシュや野菜のムース。イタリアンの部分ではカルパッチョなど、当店の魅力を詰め込んだ一皿です。この店の味はこれです、というのが分かっていただけるかなと思っています。
イタリアンのメニューも多いですけど、ハンバーグやハヤシライス、ナポリタンも人気ですね。自分が洋食も提供したいという気持ちで、最近加わったメニューです。お子さんでも食べられるし、大人はちょっと懐かしい気持ちになったりして。どれもボリュームがあるので、満足していただけるのかなと。お酒を飲む方だと、まいたけのフライやフィッシュ＆チップス。小皿メニューも豊富にそろえています。

「おいしかった」が原動力に

当たり前のことですけど、やっぱりおいしいものを提供することが一番だと思っています。忙しいとどうしても心配りが足りなくなってしまうので、よりベストな状態を常に心がけています。一期一会じゃないですが、その瞬間、そのお客さまのために。自分の調子が悪いからと言っても、そのときの味で判断されるので言い訳はできないですから。自分は「おいしかった」の一言が欲しくて、料理人になったんです。母親がおいしいと言ってくれたことをきっかけに、それが積み重なって仕事にしたいと思うようになりました。今もお客さまの「おいしかった」が原動力です。

天王町で愛され続けるお店に

当店は2006年オープンなんですが、さまざまなお客さまがいらっしゃる天王町でここまで続けてこられたというのは、今までやってきたことは間違ってなかったのかなと。もっとたくさんの方に「おいしい」と言っていただけるよう、今後も心を込めて料理を提供していきたいと思っています。フランクだけど、素材にこだわった料理を自信を持ってお出ししている、ということが当店の売りなので、ぜひご来店いただけたらうれしいです。皆さまに愛されるお店を今後も目指していきます。

※上記記事は2023年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。