大森 道男 院長（おおもり歯科)のインタビュー

歯科医師はまさに天職。患者さんの感謝の言葉を励みに診療にあたる

私の家は歯科医師の家系で、母を始め、私を含めると最大11名の歯科医師がいた時もありました。とはいえ学生時代は英語に興味があって、「将来は通訳の仕事をしたい」と考えていたのです。そして両親や担任の先生と話し合いをした結果、「第一志望の大学に合格できなかったら歯科大学に進学する」という賭けに負けてしまい（笑）、こうして歯科医師になったわけです。
こうした背景があったものの、いま振り返ると私にとって歯科医師は天職でした。歯科医師の仕事はとても奥が深いですが、自分のペースで診療と勉強に取り組み、ここまで長く続けてくることができました。また歯科医師は、お金を支払う側の患者さんから「ありがとう」という感謝の言葉をいただける……そんなことに喜びややりがいを感じながら日々の診療にあたっています。

歯科医師として幅広く経験を積み、地域医療に力を尽くす

福島県にある奥羽大学を卒業した後は、勤務医として横浜の鶴見歯科医院でお世話になりました。こちらの歯科医院は一般歯科や口腔外科、審美治療や矯正治療などに幅広く対応していて、大学から先生がいらしたり定期的に勉強会が開催されたりと、歯科医師になったばかりの私にとっては願ってもない環境でした。患者さんの治療にあたる一方でさらなるスキルアップに努め、5年にわたり経験を積みました。
一足先に開業した友人の歯科医院を手伝った後、この街で開設したのは1985年でした。開業の年から数えると、もう37年地域の医療に携わっていることになるでしょうか。

歯科治療を通して、患者さんの暮らしを支えていく

来院される患者さんはお子さんやご高齢の方などさまざまです。長く診療を続けていますと、最初は小さかった子が立派に成長なさっていたり、結婚や出産を経てご自分のお子さんを連れて来てくださったりすることも少なくありません。ひと昔前に比べるとみなさん歯科に対する意識が高まり、むし歯だらけのお子さんは少なくなり、歯周病を進行させないようメンテナンスに通ってくださる方が増えました。
当院にもメンテナンス目的で通院されている方が月に何十人といらっしゃいますが、これと同じく患者さんのご要望が多いのが入れ歯（義歯）の調整です。失った歯の機能を補う入れ歯は、患者さんのお口に合わせて精密にお作りするというのはもちろん、その後の微調整がとても大事になります。バネを調整したり高さを調整したりしながら、少しでも快適にお使いいただけるように手を加えていく……。幸い私はこれまでたくさんの義歯治療を担当させていただき、経験を積む事が出来ました。入れ歯にまつわるお悩みがありましたら、気軽にご相談いただければと思います。

地域の中の身近な場所にある「ベーシックな歯医者さん」

診療の際に心がけるのは「患者さんに不安を与えない」ということです。何らかの症状があって医療機関を受診するとき、患者さんはみなさん緊張したり不安な気持になったりするものです。そうした患者さんのお気持ちに寄り添い、「大丈夫ですよ」「いきなり歯を抜くことはありませんよ」といったお声がけをしながら緊張感を和らげるようにしています。
とはいえ、こういったことは医療人としてごく当たり前のことであり、何か特別なことをしているわけではありません。診療面においても接遇面においても、基本的なことを大切にしているだけなのです。この街に暮らすみなさんのホームドクターであり、ごくベーシックな歯医者さん。それこそが『おおもり歯科』だと言えるのかもしれません（笑）。

地域のみなさまへメッセージ

人間の体には、けがをしたり病気になったりしたときに自然と治ろうとする力が備わっています。しかしながら、私たちの歯は決して再生することはなく、むし歯が自然に治ることはありません。お口の中の病気で放っておいても治るのは口内炎くらいでしょうか。歯の痛みや歯茎の腫れを放置していると症状が進行するばかりです。どのような病気も早期発見・早期治療が大事になりますので、気になる症状がみられましたらお早めにご相談いただければと思います。

※上記記事は2022年3月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。