谷合 史年 院長（たけのこ整骨院)のインタビュー

患者様に「ありがとう」と言われた先輩に憧れ柔道整復師に

まだ私が別の仕事をしていたころ、思いがけず怪我をしてしまい柔道整復師として働く先輩の整骨院に通いました。そこで、先輩が患者さんから「ありがとう」と言われた姿を目にし、とても心に響いたのです。患者さんはお金を払っているにも関わらず「ありがとう」と嬉しそうにおっしゃって帰られていた。確かに私も先輩に対し感謝の気持ちにはなりましたが「ありがとう」とわざわざ声に出して感謝の気持ちを伝える患者さんもいらっしゃる。先輩が羨ましくなり「いい仕事だな」と思ったのです。
そして「自分もあのようになりたい」と強く憧れを抱きました。しかし、接骨に興味は持ったものの、柔道整復師は国家資格。資格を取得するには厳しい試験に通らないといけません。勉強には自信がなく、自分には到底無理だろうとすぐに諦めてしまいました。その代わり、国家資格ではない整体師を目指そうと決めました。当時、就いていた仕事にこだわりはなかったので、一回きりの人生だし自分のやりたいことをやろうと整体師の資格学校に通い始めました。そして、無事に整体師の資格を取得し、ある接骨院さんで働かせていただき憧れの整骨院に身を置くことが出来ました。ですが、当然ながら柔道整復師としての仕事には関われません。整体師として出来ることをさせていただきましたが、柔道整復師の知識の量に圧倒され「やはり柔道整復師になりたい。頑張って勉強して国家資格を取ろう」と奮い立ち、専門学校に通い柔道整復師の資格を取得しました。

コミュニケーションを大事にした施術

私が常に心がけているのが、患者様とのコミュニケーションです。施術前のカウンセリングでも、患者様の体を触り痛みの原因を探る施術中でも患者様とは丁寧にコミュニケーションをとっていきます。なぜ痛みが起きたのか、直接的な原因のきっかけだけでなく患者様の生活環境も把握し痛みの原因を正しく考えていきます。患者様の生活習慣を知らないと、せっかく治ってもまた痛みの再発を起こしかねません。例えば、患者様が坂道で膝を痛めてしまったなら「下り坂は気をつけてください。なるべくバスを使ってくださいね」「逆に上り坂は足腰を鍛えるために出来るだけ歩いてみてください」と患者様の生活習慣にアドバイスをすることが出来ます。そういった啓蒙活動も私の仕事の大事なひとつです。また、患者様の体を衣服の上からとはいえ、実際に触れて施術を行いますのでお互いの距離を縮めるためにもコミュニケーションは丁寧にとっています。

 病院から「手術を」と言われた患者様でも

以前、別の病院で「手術が必要です」と言われた患者様が当院で施術されたところその必要がなくなった方がいらっしゃいました。とても嬉しい思いでした。他にも、当院にいらしたときは歩けないほど痛みが強かった患者様が施術後は歩いて帰られたこともありました。もちろん、全ての患者様がそうなるとは限りません。患者様の症状や痛みの原因は一人ひとり違います。ですが、今後も多くの患者様の痛みがなくなるように励んでいきたい。患者様から「治ったよ」「もう痛くなくなったよ」とお聞きするとこの仕事に心からやりがいを感じます。

 痛みの治療には、整骨院も選択肢に

一般的に体の痛みを感じると、整形外科に行かれる方が多いかと思います。整形外科は画像診断が出来ますので、骨に異常があった場合などは適切な処置をしていただけるでしょう。ですが、骨に異常がなくても痛みを感じる患者様も多くいらっしゃいます。事故による怪我、スポーツによる痛みなど当初思っていたよりも痛みの症状が長引き、悩まされている方がいらっしゃいましたら、整骨院に来ていただくのも良いかと思います。個人的な見解ですが、整形外科と整骨院では得意分野が少し違うかなと感じます。少なくとも私の強みは、筋肉の痛みの改善です。筋肉に痛みの原因がある場合は整骨院の方が痛みの解消に得意であると感じております。もし痛みにお困りの方がいらっしゃいましたらぜひ当院にお越しください。

地元の方々とのつながりを強くしていきたい

やっぱり地元の方に来ていただきたいですね。実は、当初当院は整骨院会社のグループ院のひとつで、以前は別の者が院長を勤めていました。後任として私がやって来たのですが、そのままグループから独立させていただき現在に至っています。コロナ禍もあり、これまでバタバタとしておりましたが、これからはもっと地元の方と繋がっていきたいと思っています。商店街の方々との繋がりも作っていきたいですね。和田町は坂道が多いのでこの土地特有の事情で痛みを引き起こす方も多いかと思います。土地柄や地元との繋がりが強ければ、患者様へのご理解も深まりますし施術もより行いやすいと思っています。何より、この地域と人々が好きでずっとここで頑張っていきたいと思っています。痛みを抱える方々の少しでもお役に立てるように、努めていこうと思っています。

※上記記事は2022年5月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。