白川 英子 院長（はな鍼灸治療院)のインタビュー

13歳でぎっくり腰を患ったことが長い道のりを経て

私は13歳でぎっくり腰デビューをしました（苦笑）。ですがまだ10代前半、翌日には嘘のように治っていました。それが大学を卒業して経理の仕事に就き、デスクワークが続くようになると腰痛は悪化する一方でした。有休をとっては整形外科を受診し、その後ペインクリニック、最後には精神科も受診しました。その頃の私にとって、今のように情報のない鍼治療は「何やら怪しげな治療」でした。知り合いから「とにかく一度受けてごらん！」と紹介され迷いながら受けた鍼治療でしたが、結果的には一番痛みが和らぎました。「もっと早く受ければよかった！」と強く実感したのを覚えています。それ以降、痛みがひどくなりそうなときには鍼灸院に通っていました。40代の最後に「どうしても東洋医学を勉強したい！」と思い鍼灸専門学校に入学し3年後に国家資格を取得、さらに2年間の教員養成課程に進み、鍼灸専門学校の教員資格を取得しました。40代の終わりから5年間もの学生生活をさせてくれた主人には本当に感謝しています。

2019年6月、治療院で修業を積んだのち、週2日鍼灸専門学校の教員をしながら天王町に『はな鍼灸治療院』を開業しました。

お話の中のヒントを聞き逃さないように

初診の時は20～30分かけてお話を伺います。いろいろと伺っていくうちに途中でお話が脱線することもありますが、そのお話の中に治療に役立つヒントが隠れていることもあります。ですから注意深く傾聴することを大切にしています。時として患者様は本当のことをお話になられないことがあります。悪いところを言えなかったり（気づかないのかもしれません）、逆にそれほど悪くないことを主張されたり・・・。「私、ストレスは全くないの！」と言われていた患者様が、お仕事や人間関係で抱えるお悩みを少しずつ話してくださることもあります。間違った情報を基にすると、本来必要とされる治療ができなくなってしまうことがあります。ですから、ゆっくりと注意深くお話を伺うようにしています。

症状やご希望に応じて、様々な治療方法をご提案していく

当院は鍼灸治療院ですが、中には「鍼がダメ！」と言われる患者様もいらっしゃいますので鍼治療以外にもお灸や吸い玉治療、整体などを組み合わせてその方に合った治療をご提案しております。

鍼灸治療には、身体の表面に機械的な刺激（鍼）や熱による刺激（灸）を与えることで中枢神経からモルヒネ様ホルモンが放出され、痛みを脳に伝える経路をブロックし、腰痛・膝痛その他の痛みを和らげる働きがあります。また、筋肉の緊張を緩め、施術部位周辺の毛細血管を拡張し血流を高める効果もあります。この結果、滞っていた老廃物が排泄され、血液によって運ばれてきた酸素や栄養を吸収することで筋肉疲労や凝りを緩和することができます。

さらに鍼灸には身体の表面を刺激することで内臓機能を改善したり、自律神経のバランスを整える働きもあります。気温の寒暖差が大きい時期やストレスを抱えているときなど「何だかわからないけど疲れやすい、疲れが取れない、眠れない、食欲がない、過食になる、頭が痛い」など不定愁訴と呼ばれる「病気ではないけれど健康な状態ではない」症状を改善する効果があります。鍼灸治療は、「お一人お一人が持つ自然治癒能力を引き出して」つらい症状を改善したり、定期的に治療を繰り返すことで「免疫力を高めて病気になりにくい身体を作る」治療法なのです。

ところで、スポーツ選手の背中、肩、腕等に丸く赤茶色い痕を見たことはありませんか。あれが吸い玉治療の痕です。筋肉の凝りや痛みのある所には老廃物を含む血液（瘀血＝おけつ）が滞っているため、これを吸い上げ、体表に浮上させることで体外に排泄しやすい状態にし、同時に血流を良くして肩凝り、腰痛、むくみ、冷え等の症状の改善を狙う治療法です。丸い痕が「暗い赤」であるほど、症状は悪く、痕が消えるまで2週間以上かかることもあります。吸い玉治療を繰り返すことで丸い痕は「鮮やかな赤」になっていき、痕が消えるのも数日になっていきます。丸い痕は改善の状態を見極めるバロメーターになっているのです。

当院では、ルート鍼治療を行っています。ルート鍼治療ではあらゆる痛み、しびれ、冷え、機能不全等の不具合は「お身体に現れる凝り」が原因であると考えます。その凝りは独特の形状となって全身に現れます。その凝りの形状をルートと呼び、この凝りから解放するために通常より太い鍼を100本以上使用することもあります。凝りの状態が長く続いたものであるほど、治療のお時間（回数）がかかります。刺激が強い鍼治療ですので、患者様も私も覚悟を持って臨む治療法です。どうしても取れない痛みや違和感に刺激は強いですが、是非お試しください。

「お顔は心と身体を映す鏡」の美容鍼灸

年齢とともに、しわやたるみ、ほうれい線、輪郭の崩れなどお肌やお顔の悩みが現れてきます。当院で行っているハリウッドスタイル上田式美容鍼灸は、「お顔は心と身体を映す鏡」と考え、まず脈やお腹の状態を診せていただき、お身体を整える鍼をしてからお顔の鍼をさせていただきます。はじめの5回ほどは週に１回、効果が定着してきたら2週あるいは3週間に1回の来院をいただき、最終的には患者様が良い状態を保つために、そしてご自身へのご褒美もかねて少なくとも月に1回の来院をおすすめしております。

当院では「高純度・高分子」のエラスチンというサプリメントを扱っております。エラスチンは、子宮、靱帯、血管壁や腸管壁等に多く含まれる弾力のある線維です。エラスチンは25歳をピークに加齢に伴って減少し、食事から摂取することができません。これを補ってあげることで身体の内側から元気になり、お肌は弾力を取り戻し、気になるほうれい線にも効果が期待できます。是非とも、「高純度・高分子」のエラスチンをお試しください。

地域の皆様へのメッセージ

自分の身体と向かい合い、病気にならない身体を作っていきましょう！東洋医学では「未病治」と言いますが、深刻な病気にならないうちにケアすることが大切と考えます。社会の中で知らないうちにストレスを抱え心身のバランスを崩してしまうことが多々あります。20数年会社員をしていた私には少なからず理解できます。小さなことでも、何かお困りの症状がありましたら、是非ご相談ください。

「健康な身体は美しい！」笑顔で元気に過ごせるお手伝いをさせていただきたいと思っております。