牧野 裕之 オーナー（K’s deli（ケーズ・デリ）)のインタビュー

気軽に美味しい料理を楽しめるカジュアルダイニングのお店

学生時代にイタリアンレストランでアルバイトをしていました。そのお店から「うちに来ればいいじゃん」と誘われたのです。ですから、始まりはきわめて軽いノリだったんですね（笑）。
上星川駅の北口に開業したのが今から30年近く前のこと。2018年に当地へと移転してきました。北口のお店はカウンター形式でした。当時は新型コロナウイルスの流行など、当然予期しようもなかったわけですけども、あの形態では感染防止の対策もしようがなかったでしょうし、良いタイミングで移ってきたものだと思います。
私がイタリアン出身なものですから、それがベースになっていますけども、イタリアンという形にこだわっているわけではありません。カジュアルダイニングという名の通り、気軽に来て美味しいものを食べていただければと思います。

作っているところをのぞきこんでくる子供さんも

ランチは日替わりのパスタ3種類とオムライスから選べるようになっており、それぞれお飲み物と食後のデザートがついてきます。ディナーはおまかせコースが人気で、前菜にパスタ、それにメインのお料理という内容。2名様以上の場合、それぞれお料理を変えますので、計6種類のお料理を楽しんでいただけます。
一品一品を見ていくと、牛ほほ肉の赤ワイン煮込みとビーフシチューが鉄板で、あとは「タコ」ですね。グリーンソース和えやトマトソース、それにペッパー風味のパスタが人気です。それからカルボナーラは、卵を上に乗せ、お客様ご自身で和えていただく提供方法をとっています。演出と言えるほどのものではありませんが、子供さんは喜びます。「私のカルボナーラ、作ってるの？」と厨房をのぞき込んで目を離さない子もいます。作っているもの、食べ物に興味を持ってくれるのは嬉しいですね。

自分が好きなものしか提供しない

日本酒は日によって前後しますが、3種類ほど置いています。ワインも同様ですが、私が好きなお酒しかおいていません。毎日扱っているものですから、自分が美味しいと思うものしか入れてないのです。それをこだわりというかは……できる限り既製品を使わず、工程も手を抜かずというのもそうですが、こだわりというより、私ができることをやるのみです。1人で厨房を回しているものですから（苦笑）、限界はありますけども、お客様に喜んでいただけるようできることをこれからも毎日続けていきます。

お店はお客様が作っていくもの

30年近く上星川で店を構えている計算になり、当時、小学生だった子が結婚し、子供をお店に連れてきてくれることもあります。本当にお客さま様々ですよね。お店は、お客様がいらっしゃらない限り、ただの空間に過ぎません。私は箱を提供しているだけで、お店の雰囲気というのは、お客様であり、スタッフが作ってくれるものなのです。それはもう、意図してできるものではありません。開業時から働いてくれているスタッフとお客様、みんなが作ってくれたお店を大事にしていきます。

地域の皆さんへメッセージ

引っ越し等でこの地を離れたお客様もいまだにいらしてくださいます。繰り返しになりますが、本当にお客様には感謝しかありません。『ケーズ・デリ』は、気軽に訪れることのできるカジュアルダイニングのお店です。これからもみなさんに愛していただけるお店であり続けるよう、精進してまいります。

※上記記事は2022年5月に取材したものです。
時間の経過による情報の変化などがございます事をご了承ください。