飯島 恵 代表（kikcafe（キッカフェ）)のインタビュー

偶然が重なってのご縁でオープンに

数年前に身内と知人が立て続けに亡くなり、半年という短い間にいくつかの死を感じたことで、人間はいつ死んでしまうか分からないから、やりたいことは早めにやっておいた方がいいのかなと。そう思ったことが、kikcafeをオープンするきっかけになりました。もともと外に出てぶらぶらしたり、人と会ったりするのが好きだったので、自分が動けなくなったときに地元にくつろげるお店があったらいいなという気持ちもあったんです。そんななか、そのタイミングで創業セミナーが開催されると聞いてふらっと参加したら、偶然にも保土ヶ谷出身の社労士さんと出会い、とんとん拍子でオープンすることに。しかも、リフォームの相談をした不動産屋さんが当時の上司と家を建てている真っ最中。偶然が重なっての縁もあり、リフォームにはそのハウスメーカーの廃材を使えることになって、気付いたらお店が出来ていたという感じです。

よろず相談所的な一面もあるカフェ

コワーキングカフェとしてスタートした当店ですが、今はコミュニティカフェといった要素が少し強めです。来てくださったお客様とお話しているうちにいろいろと縁が広がって、もはや民間のよろず相談所。占い師からキャリアコンサルタント、介護士など、さまざまなジャンルのプロフェッショナルが集まっているので、お困りごとにあわせたプロをご紹介しています。コワーキングカフェの利用はもちろんですが、何か悩みや困ったことがあったらぜひご相談ください。コワーキングを利用していた方が「ちょっと聞いてもらえますか？」とお話してくださることも多く、お客様からは“カミングアウトカフェ”とも言われています。

店内は目的にあわせた3つのエリア

店内はコワーキング、カフェ、和室と3つのエリアに分かれています。奥の和室は個室として、ママ友の集まりやオフサイトミーティング／リラクゼーションサロンに。真ん中のカフェスペースは人と交流したいときに。扉を締め切ることも出来るので、占い師さんなどとのご相談には個室のようにも使えます。勉強やテレワークに集中できるコワーキングスペースは、ワンドリンク付きのドロップインからご利用いただけます。今は本当にいろんなことを実施しているので、カフェ利用でなくても、どんなことが出来るのかなといった感じで見学だけでもOKです。

シニアをサポートする活動拠点としても

将棋や習字教室も開催しているので、それを習いに来ているお子様から90代まで、さまざまなお客様にいらしていただいています。特に、この地域は高齢の方が増えているので、シニアの活動拠点になったらいいなという思いも持っています。占い師さんのなかには横浜の大手ホテルで占っていたという鑑定歴25年の女性もいますし、書道教室もコロナ禍の引きこもりから少し認知症が出てきてしまったという師範の先生。でも、書道を教えるときにはシャキッとするんですよ。介護士のほかにも平成生まれの若者がいますので、シニアの方のサポートはもちろん、当店が若い方との交流の場になれたらと思います。

お客さまと一緒に保土ヶ谷を盛り上げていきたい

少し入りづらいお店かもしれません。常連のお客様にも「扉を開けるには、意外と勇気が必要だった」とよく言われるんですが、一度ご来店いただいたら間違いなく今後も通いたいと思ってもらえるはずです。怖がらずに思い切り扉を開けて、飛び込んできてください。高野山カレーや善通寺カレーといった精進カレーを始め、岐阜県白川村の和紅茶などカフェメニューにもこだわっています。カフェのみ、コワーキングのみのご利用もお気軽に！　また、一人で悩んでいる大学生の方もぜひ。同世代の若者たちがボランティアスタッフとして集まっています。お客様と一緒に保土ヶ谷をもっと盛り上げていきたいと思いますので、ぜひお気軽にご来店ください。

※上記記事は2022年6月に取材したものです。
時間の経過による変化があることをご了承ください。